コロナには負けない③-1 リスケ(借り入れ条件変更)の基礎知識

リスケ(借入条件変更)の基礎知識

【 リスケ(リスケジュール)とは 】

リスケとは、既存の借入について、既に金融機関と結んでいる借入契約書上の
返済条件の約束(「約定」と言います)を見直し、再契約するものです。
返済のスケジュールを再調整するので「リスケジュール」と呼びます。
多くは、元金据置(利息払いだけにする)、1回当たりの返済金額を減らして、
返済回数を増やし、結果的に最終返済期日の延期を指向します。

金融機関と企業が合意した以上、それは正式な返済条件であり、延滞には該当しません。勿論、金融機関と当該企業以外の外部に知られることもありません。
但し、当初の返済条件が遵守出来なかったと言う記録は金融機関内部には残ります。
保証協会保証付き融資であれば、保証協会の同意も必要で、協会にも記録は残ります。
現在の借入金融機関以外で新しい借入の申込をしても、保証協会保証を利用する場合は
保証協会の審査上、その事実は必ずチェックされます。
はっきり言えば、新たな借入れは著しく困難になると覚悟した方が現実的です。

【 リスケのメリット・デメリット 】

別項(実践編)で、リスケをする際の詳細な検討を行いますが、
まずは、メリットとデメリットを明示したいと思います。
上記の概説と併せてお読みなって、当社には無関係と判断されたら、以後の頁は
読む必要はありません。

メリット
 ・返済額の軽減により当面の資金繰りは楽になります。
 ・企業立て直しの為の諸施策にトライする時間が確保出来ます。

デメリット
 ・一旦、表面的に金繰りが楽になり、それに安住すると本格再建に取り組む
  動機付けが、どうしても弱くなる。
 ・リスケ状態の解消(これを「正常化」と呼びます)に時間がかかると、
  一般的に新しい借入等も難しくなり、更なるジリ貧状態に陥る懸念大。
 ・保証協会保証付き融資の場合、保証料の追加徴求がある
  (金融機関経由照会可)

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